店舗デザインで、コンクリート打ちっぱなしの内装は、シンプルで広い空間を作り出すことができるため人気のある内装デザインのひとつです。
デザイン性が高いコンクリート内装ですが、機能面なども考慮しないとお客様や店舗スタッフにとって快適な空間を作ることはできません。
今回は内装がコンクリートの場合のメリット・デメリットを解説します。
コンクリート内装のメリット
シンプルなデザイン性
コンクリート内装ではまだ完成していないかのようなシンプルなデザインに仕上がります。
シンプルなために統一感を出すことができ、商品をより印象付けることが可能です。
防音性・防火性に優れている
コンクリートは頑丈なつくりになっているため防音性や防火性が高いです。
コンクリートは振動を伝えにくい性質があります。
静かで落ち着いた雰囲気を演出したい場合に高い遮音性があるコンクリートは適しています。
また火災で1000度まで上昇してもコンクリートは約2時間耐えることができるので倒壊しにくいです。
そして火災保険に入る場合でも保険料を安く抑えられるメリットがあります。
利用できる面積が増える
コンクリート内装では表面の仕上げ材を使用しないために店舗を広く活用することができます。
一般的に内壁の厚さは50mm程度あり、コンクリート内装では一回り広いスペースが生まれることになります。
そして壁がコンクリートによって支えられているために柱の数も減らすことができ部屋を広く見せることができ、家具の間取りも制限されることがありません。
コンクリート内装のデメリット
配線などに工夫が必要になる
コンクリート内装はシンプルなデザインなため配線などをしまうスペースがないことがデメリットです。
配線がむき出しになっている状態だと、店舗によっては違和感のある空間になってしまう場合があります。
例えば、飲食店で配管や配線などが露出していると、リラックスして食事をとることができないかもしれません。
配線ボックスなどに収納したり、配線の流れを統一することで、目立たなくなるよう工夫することを意識しましょう。
断熱効果が低く空調設備費が増すことも
コンクリート打ちっぱなしの内装だと、夏は暑く冬は寒い環境になります。
断熱材を入れることのできないコンクリート内装では、室外の影響を受けやすく冷暖房の設備が多く必要になる場合があるため、光熱費も増加してしまいます。
過ごしにくい環境では、店舗スタッフにも負担になり、作業効率が落ちる原因になるため、コンクリート内装にする場合は外壁に断熱材を入れるなどの対策も検討しましょう。
まとめ
コンクリート内装ではデザインやコスト面、機能面で様々なメリット・デメリットがあります。
シンプルなデザインで空間を広く見せることができる一方で断熱効果が低く配線などの収納にも工夫が必要です。
作りたい店舗の空間をイメージしてコンクリート内装の特徴とマッチしているのかを確認した上で検討することが大事です。