最近では、欧米で採用されているドライキッチンを取り入れる飲食店も増えているようですが、防水工事を行うかどうかは慎重に決める必要があります。
今回は、ドライキッチンとウェットキッチンの違いや特徴を解説します。
ドライキッチンの特徴
ドライキッチンとは、厨房の内部を湿った状態にせず、常に乾燥させた状態を保っている厨房のことをいいます。
ドライキッチンでは、排水口の露出が少ないため、水を大量に流すことができないことが特徴です。
日本ではウェットキッチンが主流でしたが、近年では軽飲食を中心にドライキッチンを取り入れる飲食店が増加傾向にあります。
衛生面や安全性に優れている
ドライキッチンを採用することで衛生面に強くなります。
水分が多い状態では、どうしても菌の繁殖がしやすい環境になってしまいます。
ドライキッチンでは、厨房内が常に乾燥しているため雑菌などの繁殖を抑える効果があります。
また、床が濡れておらず傾斜もないので動きやすい環境を作ることができます。
耐用年数が短い
ドライキッチンは工事費用は比較的安くなりますが、一方で耐用年数が短いデメリットがあります。
床のコーティング剤は、5年程度で剥がれてしまうため、その都度メンテナンス費用がかかってしまいます。
床が濡れた場合の対策が必要
ドライキッチンでは床が乾燥した状態を保つ工夫が必要になります。
床が水浸しになった場合に備えて業務用の掃除機を設置することやこまめな換気など対策をしなければいけません。
ウェットキッチンの特徴
ウィットキッチンでは、床に水を流すことができ、掃除をする時にも水を使用することが可能な厨房です。
床は耐水加工がされており、水などが流れやすいように床は傾斜していることが特徴です。
メンテナンスがしやすい
ウェットキッチンでは掃除がしやすいことがメリットといえます。
ラーメン屋などの重飲食の店舗では、油で汚れやすいため水で掃除ができるウェットキッチンが適しています。
大量の水を使用しても、耐水加工をした床材で広い排水口もあるため短時間の清掃が可能です。
工事費用が高くなる
一方でドライキッチンと比較すると工事費用が高くなるデメリットがあります。
ウェットキッチンでは、床の傾斜や側溝の設置、防水処理などをしなければいけません。
しっかりと防水工事を行わないと漏水の原因になるのでトラブルを回避するためにも正確な店舗設計を行いましょう。
まとめ
厨房の種類は、重飲食や軽飲食など、どのような飲食店を作りたいかで変わります。
厨房の防水工事は専門性が高いことなので、店舗設計に不安がある場合にはデザイン会社で相談をすることを検討しましょう。