飲食店の厨房レイアウトは、店舗の作業効率を左右する重要なポイントです。
店舗の規模やコンセプトと厨房のレイアウトが合っていないと、料理を提供する時間も長くなってしまいお客様を満足させることはできません。
今回は、厨房レイアウトの種類や設計する時に求められるポイントを紹介します。
厨房レイアウトの種類
厨房のレイアウトは、規模やコンセプトの違いによって4種類に区別されます。
厨房を1人で切り盛りするような小型店では、直線型が適しており必要最低限の設備を設置します。
L型は、小型店で作業スペースを広く取りたい場合に用いられ、作業動線を短くすることが可能です。
ファミリーレストランなどで使われる二列型は、前後に作業できる空間ができるため、厨房に十分なスペースが生まれ、効率性を重視した作りになっています。
また、アイランド型はメインの厨房の他にお客様の前で料理を仕上げるスタイルに向いています。
このように、厨房のレイアウトは、小型店やファミリーレストランなどの飲食店の広さやコンセプトの違いによって適している種類が異なります。
ちなみに、厨房の適正面積は店舗全体の25%程度が目安だといわれています。
厨房を広くとりすぎれば客席を減らさなければならず、狭いと十分な作業を行えず売り上げに影響を与えてしまいます。
しかも、厨房のレイアウトは、一度決めてしまうと直すことは難しいので慎重に設計しましょう。
作業しやすい厨房
厨房は、調理や料理の提供を効率よく作業する必要があるため、店舗スタッフが作業しやすいレイアウトにすることが大切です。
そのためには、店舗スタッフの作業動線が重なっていたり、作業の妨げになるようなものがないかを確認しましょう。
調理中に、邪魔になる設備や狭い通路があると、スタッフ同士の衝突や転倒などの不要なトラブルを発生させる要因になります。
また、調理しやすい動線にするには、注文が多い時間帯を想定して作業する経路や、スタッフごとの行動範囲を確認して、作業動線を短くする工夫が必要になります。
さらに、飲食店では注文から素早く料理を提供することが重要になってくるため、効率のいい作業を実現させるためには、厨房で作業しやすい動線を設計することが大事だということを覚えておきましょう。
お客様に見せる収納
飲食店の限られたスペースを有効に活用するためには、お客様に見せる収納を意識することも大事です。
ラーメン店や居酒屋などで用いられているオープンキッチンでは、お客様との距離が近く料理の過程を楽しむことができます。
そして、お酒などを客席から見える位置に収納することによって、商品をアピールすることやインテリアとしても活用することができます。
乱雑に収納された材料などを置くのではなく、おばんざいのように見せることで食べたくなるようにすることで購買意欲を高めることも意識しましょう。
まとめ
厨房のレイアウトは店舗がオープンしてから変更することは難しいです。
失敗しないためには、店舗の規模やコンセプトを考慮して、慎重に設計しなければなりません。
厨房レイアウトによって作業効率を上げるため、注意しなければならないポイントを理解することが大事です。