最近では、家賃もかからず自宅で小さなカフェを開業する形が増えています。
一般的なカフェと違い、賃貸契約ではないため家賃が発生することがなく、開店資金が節約できたり、必要になる費用が抑えられるとして注目を集めています。
今回は、カフェ兼住宅にする費用や注意するポイントを解説していきます。
カフェ兼住宅にリフォームする費用
自宅でカフェを営業するためには、どのような費用が必要になるのか、わからないという方も少なくありません。
自宅でカフェを営業するための代表的な費用には、「内装のリフォーム費」「カフェの家具や設備費」「火災保険料」などがかかります。
内装工事費
住宅部分をカフェにリフォームする内装工事の費用は、住宅部分と切り離したり生活感を消す必要があります。
そのため店舗の工事費用よりも高くなる場合が多いです。
一般的には1坪あたり30~50万円の費用が必要になります。
設備費
カフェを営業するためには、住宅用の厨房以外に専用の厨房設備を設置しなければなりません。
シンクやガスコンロ、コーヒーのマシンなど規模によりますが500万円程度見込んでおく必要があります。
火災保険料
住宅でカフェを開業すると火災保険のプランも変わります。
店舗付き住宅は一般的な住宅よりも火災保険料が割増しになる場合が多いです。
特に飲食店では調理などで火を扱い頻度も多くなるため、火災のリスクが高くなることを注意しなければなりません。
カフェ兼住宅での注意するポイント
カフェ兼住宅では家賃を節約できるようなメリットもありますが、営業できるエリアや立地条件など、注意しなければいけないポイントも押さえておきましょう。
店舗兼住宅を建てられるエリアを確認する
用途地域によって店舗付き住宅を建築できる地域と、できない地域があります。
用途地域とは、住居、商業、工業などの用途に応じて利便性を増進するために定められている13種類の地域のことです。
住居系の用途地域の中でも第一種低層住居専用地域では原則として店舗を建築することはできません。
具体的にはカフェなどの店舗付きの住宅の場合、店舗床面積が50㎡以下かつ建物の延べ面積の2分の1未満のもののみ可という厳しい条件があります。
他の用途地域にもそれぞれ制限が定められているため、カフェの店舗設定をする際には用途地域の確認を必ずしましょう。
住み替える場合に売却しにくい
店舗兼住宅にリフォームをすると売却がしにくくなる場合があります。
一般的な住宅の場合は仲介によって買い手が見つかることもありますが、店舗兼住宅では売却先が見つからないかもしれません。
一度カフェに改装した後に住宅に戻すことは難しいです。
店舗設計をする時には、閉店した後でもテナントとして貸し出せるような立地条件かどうかを確認しておくことが大切です。
まとめ
店舗兼住宅では、店舗の家賃を節約できることや通勤時間がかからないことなどのメリットばかりではありません。
店舗を営業できる地域なども決まっているため、開業をする前に費用や注意点をしっかりと確認することを忘れないようにしましょう。